皆さんは36協定と言う言葉を聞いた事はあるでしょうか?
今までは建設業に関係の無かった雇用条件の協定でした
36協定が建設業に導入される事により、大きな変化が生じます
まずは働き方改革の影響2として、36協定とは何かを学びましょう
- 36協定の時間制約
- 外国人労働者の導入
- 建設業の新たな取り組み
この3つに分けて解説しますが1番目の時間制約は数字解説ですので
つまらないかと思いますが、しっかりと覚えておきましょう!

目次
・36協定の時間制約
2024年4月から建設業でも36協定が適用され、就業時間の上限が設けられます
段階を追って適用されていくのですが、まずはそこから説明しましょう
2019年4月から既に始まっているのですが
現段階での就業時間は、 年間960時間以内です
6ヵ月で80時間以内
1か月で100時間未満となります
2022年4月からは、年間840時間以内
4~6か月の平均で80時間以内
1ヵ月で100時間未満となります
最終的には2024年4月から、年間720時間以内
2~6ヶ月それぞれの平均で80時間以内(休日労働も含みます)
1ヵ月で100時間未満(休日労働も含みます)
2024年3月までは、自主的取り組みとなりますので義務ではありません
2024年4月からは、完全に義務となり、違反には罰則もつきます
人材不足の上に、作業時間まで制約されるとなれば
自ずと対応策を講じる必要があります
完成工期が近づくにつれ、休み無しで残業しまくりなんて事は
良くある話ですよね
これも実は、発注者に理解を求めて解決するしかありません
工期設定の段階で、余裕のあるスケジュールを組む必要があります
ですので、今後は工期設定に関しての采配が変わって来ます
既に業界全体で動き始めています
ですので、ゆとりのある工程で作業できる様になる可能性があります

外国人労働者の導入
AIの進歩により、言語の翻訳器が一般市場にも出ています
ポケトークなどが有名ですね↓
この事により、言語の壁が緩和され、外国人労働者を採用しやすくなりました

・建設業の新たな取り組み
AI技術やロボット開発が進んでいます
単純作業や、危険個所での作業は、ロボットにやってもらう方向です
既に大手ゼネコンさんでは、現場へ導入している所もあります
新規入場者教育をAIロボットで対応し、安全衛生教育もVRで疑似体験しながら
教育をしている所もあります
最近の現場でよく見かけるのは、ドローンの活用ではないでしょうか
溶接ロボットに鉄筋結束ロボット、天井・床面仕上げロボット、荷揚げ補助ロボット
または、腰痛防止のパワースーツも開発されています
実際の所は購入費用が高額ですが、普及してくれば自ずとコストダウンするでしょう
ここで、疑問がわきませんか?
ロボットが導入されると、人の仕事を奪われるのではないか?と言う事ですよね
それは大丈夫です!
ロボットの管理や操作をするのは人間ですし、例えば鉄筋結束ロボットに関しても
ロボットが立ち入れない場所、柱周りや壁際などは、人の手でやらなくてはいけません
施工スピードも人の方が早い事もあります
しかしロボットは、無休で仕事を続けられるので、休まず夜間でも施工する訳です
ICTの時代ですので、現場にロボットを残しても、遠隔で監視できますので問題なく
こうした使い方をするので、人が仕事をすべて奪われることは無く
人の働く時間を縮小でき、36協定にも対応しやすくなると言う事です

・まとめ
もう一度36協定をまとめてみますね
- 2024年4月から、36協定が建設業でも適用されます
- 36協定の残業時間の上限は1ヶ月45時間、1年間360時間
- 特別な事情があっても、残業時間は年間720時間までが上限
- 2024年の法改正適用で、36協定違反は罰せられる
と言う事で、建設業に浸透できるのかと疑問でしたが、
発注者への理解を求め、IT化及び外国人労働者で
残業時間の上限を実現できる可能性が出てきました
現段階ではこの程度の事が想定されています
今後また、変動があれば情報共有していきたいと思います
それではまた!