今回は現場で基本となる「安全」と、絶対に起こしたくない「事故」について2つの目線から解説します
- 現場の安全
- 無事故を達成するには?
- 事故が起こるとどうなるの?
この順番で進めていきます
目次
・現場の安全
我々は現場へ入場する為に、新規入場者教育で説明を受けます
基本ルールはもちろんの事、その現場特有の安全ルールを教えられそれを遵守する事を署名で宣言します
現場は安全からスタートするのです
それほど安全が大切になってきます
元請会社は下請け業者が安全に施工できる様に対応する義務があり、下請け業者は規則を守り安全作業を行う義務があるのです
不安全行動をとれば、今ですとイエローカード制度などがありレッドカードで一発退場となるパターンもあります
逆に不安全箇所を見つけた場合は、元請業者に改善を要求し、元請業者は速やかに対応しこれを拒む事は出来ません
労働基準法で、このように定められているのです
安全管理は元請と下請けが互いに監視し合う状態にあります
と言う事は、現場全体で安全を確保して行く体制になっています
ですので現場では、「無事故で現場を完成しましょう!」と言う目標を掲げる訳です
・無事故を達成するには?
無事故を達成するには、安全意識を常に持っている必要があります
末端の作業員まで全ての従事者が、高い意識を持たなくてはいけません
基本的に事務職などの仕事よりも事故が発生する確率が高い訳ですから、たった一人のいい加減な行動で事故は簡単に発生してしまいます
そこで実際に事故が起きてしまったらどうなるのか?と言う説明に移ります
・事故が起こるとどうなるの?
実際に現場で事故が起きてしまうと、現場をストップして対応しなくてはいけません
但しその対応内容は事故の種類にも寄りますので、二つに分けて掘り下げて行きます
まずは事故の種類ですが「物損事故」、「人身事故」の大きく二つに分かれます
物損事故ですが、お客様や第三者の物を壊したり傷つけてしまったとか電波障害や近隣からの苦情などがあります
現場内で、ほかの業者の製品を損傷させる事案も物損事故となります
こうした物損事故が起きてしまうと、謝罪と賠償をしなくてはいけません
その対応は実際に起こしてしまった業者ではなく、元請が統括で対応する事になります
賠償金に関しては、元請から実際に事故を起こした業者へあとから請求が来ます
壊してしまった物の納期によっては、作業工程に支障が出る事もあります
いずれにしても、再発防止策を講じ、それが認められてからでなくては現場を再開出来ませんので、作業工程においては他の業者全てに影響が出ます
そして、もっとも大変なのが、「人身事故」です
人身事故もその度合いによって対応が大きく変わってきます
擦り傷程度の怪我や、捻挫程度であれば、現場内で応急処置を行い事故の原因を突き止め 改善し注意喚起する事で良いと思いますが、骨折や大きな裂傷であれば現場内の人員で被災者を病院へ連れて行くか救急車を手配するなどの方法を選択し自社の上司や安全部、被災者の会社へ連絡を入れ会社ぐるみで対応する事になります
もちろん現場はストップする事になり、まずは被災者の状況確認などの対応に追われます
もちろん再発防止策を講じ、安全集会を開催し周知し現場再開に備える事も必要ですが、重症や、死亡災害となれば、警察や労働基準監督署への連絡と対応は避けられませんし、重症になった方や亡くなった方の遺族への対応は特に困難を極めます
死亡事故発生の原因が何処にあるかによっては、裁判を起こされるパターンも多いです
また、互助会がある協力会であれば、そちらにも対応してもらう必要があります
実際に労災案件と言うのは、労災認定や適用までは物凄く時間が掛かりますので、ご遺族の方は医療費や葬儀費用を立て替えて支払う事になります
この負担を軽減する為に、互助会制度や任意労災保険を使用しますが、そうした制度や準備がない会社は、自己資金からでも即座に現金を用意して補填してあげる事が必要不可欠なのです
こうして人身事故は話が大きくなっていきます
大事故になれば、マスコミも騒ぎ始めます
様々な対応に無償の時間を奪われます
「無事故が最大の経費節減である」と言う名言があります
まさにこの事です
数名の時間が数日または数週間の間、利益の発生しない作業に追われる訳です
そして事故後の対応によっては、信頼を失う事がありますし、または逆に評価される事もあります
それだけ社運の明暗を分ける対応を、無償でやり続けると言う事です
事故を起こすと大変な事は、お判りいただけたでしょうか?
こうして考えただけでも、胃が痛くなってきますよね
ですので現場は「安全第一」と言う事ですね!
・まとめ
・現場は安全から始まる
・元請と下請けは相互に安全を確保する義務がある
・事故が起きると現場全体が大変な事になる
・物損事故は時間と金で解決できるが、人身事故はそうはいかない!
・事故対応は無償の対応となる
・無事故が最大の経費節減である
今回はこんな感じですね
皆さんも無事故で頑張ってください
とは言え、事故が起きてしまった時の対応を想定しておく事は大切です
いざという時に頭が真っ白になってはいけませんからね!
それではまた!